かや[終助]
[終助]《終助詞「か」+間投助詞「や」から》体言・活用語の連体形に付き、感動・詠嘆を表す。…ことだなあ。
「慨(うれ)たき―、大丈(ますらを)にして、虜(いやしきやっこ)の手を被傷(お)ひて報ひずして死(や)みなむと」〈神武紀〉
か‐や[連語]
[連語]《係助詞「か」+間投助詞「や」》
1 (多く「とかや」の形で)不確定な伝聞または推定の意を表す。…とかいうことだ。
「例の、独りごち給ふと―」〈源・蜻蛉〉
2 体言、活用語の連体形に付いて、疑問または反語の意を表す。
「そもこの衣の御主とは、さては天人にてまします―」〈謡・羽衣〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
かや
( 連語 )
一
〔詠嘆の終助詞「か」に間投助詞「や」の付いたもの。上代語〕 感動・詠嘆の意を表す。…ことだなあ。 「うれたき-、大丈夫ますらおにして/日本書紀 神武訓注」
二
〔係助詞「か」に間投助詞「や」の付いたもの〕
① (多く「とかや」の形で)不確実な伝聞または不定の意を表す。 「落ちぐりと-何と-、昔の人のめでたうしける袷の袴一具/源氏 行幸」 「遠き物を宝とせずとも、また、得がたき貨たからを貴とうとまずとも、文ふみにも侍ると-/徒然 120」
② 感動を込めて、疑問の意を表す。 「世にかかる美しき姫君も有る-/御伽草子・のせ猿」
③ 反語の意を表す。 「時の間もながらふべき我が身-。とても思ひに堪へかねば、生きてあるべき命ならず/太平記 11」
出典 三省堂大辞林 第三版について 情報
か‐や
[一] (
詠嘆の終助詞「か」に間投助詞「や」の付いたもの) 感動、詠嘆の意を表わす。…ことだな。
※書紀(720)神武即位前戊午年五月「慨哉、大丈夫(ますらを)にして〈慨哉、此をば于黎多棄伽夜(うれたきカヤ)と云ふ〉」
[二] (係助詞「か」に間投助詞「や」の付いたもの)
① (多く「とかや」の形で) 不確実な伝聞または不定の意を表わす。
※源氏(1001‐14頃)行幸「落ちぐりとかや、何とかや、昔の人のめでたうしける袷の袴一具」
② 疑問または反語の意を表わす。
※太平記(14C後)一一「時の間もながらふべき我が身かや。とても思ひに
堪へかねば」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報