山河内村
やまがわちむら
[現在地名]日和佐町山河内
西河内村の南西に位置し、西部に八郎山・胴切山・五剣山などが連なる。日和佐川の流域に大越・ツバ谷・西山など、山河内谷川の流域に落合・府内・打越などがあり、海に臨む南部に明丸がある。土佐街道筋で(「阿波国行程図」国立史料館蔵)、一里松が設けられていた。長享三年(一四八九)一〇月二日の日和佐広泰譲状(土佐国蠧簡集)にみえる「アキ丸」は明丸に比定される。地内の吉野神社は蔵王権現と称され、大永七年(一五二七)の創建と伝え、打越寺蔵の同八年銘棟札に「蔵王権限御社一宇」と記される。ほかに永禄五年(一五六二)・文禄四年(一五九五)銘の棟札があった(海部郡誌)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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