岐阜別院(読み)ぎふべついん

日本歴史地名大系 「岐阜別院」の解説

岐阜別院
ぎふべついん

[現在地名]岐阜市大門町

真宗大谷派の別院で、小熊おぐま御坊・東掛所・東御坊とも称された。本尊阿弥陀如来。慶長年間(一五九六―一六一五)各務かかみ新加納しんかのう(現各務原市)の旗本坪内総兵衛玄蕃が教如に帰依して堂宇を建てたが、元和八年(一六二二)宣如が寺地小熊村へ移し、東本願寺の出張所である掛所とした。この建築に尽力した願正坊賢竜・加納久悦・尾関市右衛門・太田茂右衛門・渡辺善右衛門・尾関治右衛門・伊塚三右衛門の七人は、小熊御坊御起立衆とよばれた(寛永元年「一宇建立礼状」願正坊文書)。寛永元年(一六二四)掛所が造建されたとき同じ小熊村の慈恩じおん寺大門と替地した。宝暦年間(一七五一―六四)掛所がこの大門に惣門を建て紛争となったが、惣門が荒廃すれば取払うことで内済した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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