石灯籠(読み)いしどうろう

精選版 日本国語大辞典 「石灯籠」の意味・読み・例文・類語

いし‐どうろう【石灯籠】

〘名〙 石造り灯籠笠石火袋(ひぶくろ)、脚石、台石各部から成る。多く、自然石を加工するが、そのまま利用したものもある。社寺の前にすえて灯火をともし、また庭園などに置いて飾りとする等、その用途によって種類がきわめて多い。いしどうろ。
※東寺百合文書‐ち・応永二九年(1422)六月二日・二十一口方評定引付「石燈籠油事」
譬喩尽(1786)一「石燈籠(イシドウロウ)

いし‐どうろ【石灯籠】

〘名〙 「いしどうろう(石灯籠)」の変化した語。
※東寺百合文書‐ち・明徳五年(1394)六月二三日・二十一口方評定引付「可于石燈炉之夜燈高辻地之闕分
浮世草子好色一代男(1682)三「跡見かへる面影、石燈籠(イシドウロ)の光にうつりぬ」

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デジタル大辞泉 「石灯籠」の意味・読み・例文・類語

いし‐どうろう【石灯籠】

石でつくった灯籠。社寺に据えて灯火をともし、また、庭園などに置いて趣を添える。用途によって種類が多く、春日かすが雪見遠州織部などがある。
[類語]行灯あんどん雪洞ぼんぼり提灯ちょうちん松明たいまつ燭台手燭万灯灯台角灯灯籠雪見灯籠回り灯籠走馬灯ランプランタンカンテラ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「石灯籠」の意味・わかりやすい解説

石灯籠
いしどうろう

石で造られた灯籠。構造は上から宝珠,笠,火袋,中台,竿,基礎の部分から成る。中国,朝鮮古代の形式が仏教とともに日本に伝わり,本来は社寺への献灯のために用いられ,正面中央に1基だけ立てた。当麻 (たいま) 寺金堂前に奈良時代前期の最古遺品がある。桃山時代以降,茶庭や一般庭園にも用いられた。社寺系の灯籠は八角型,六角型,四角型で規格があるが,庭系のものはこの規格からはずされ,種々の新型が考案された。

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百科事典マイペディア 「石灯籠」の意味・わかりやすい解説

石灯籠【いしどうろう】

灯籠

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「石灯籠」の意味・わかりやすい解説

石灯籠
いしどうろう

灯籠

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世界大百科事典(旧版)内の石灯籠の言及

【灯籠】より

…原形は,中国大陸から朝鮮半島を経て,仏教とともに伝来した。材質の違いから木灯籠,陶灯籠,金灯籠,石灯籠があり,形状の違いから台灯籠(置灯籠,立灯籠),釣灯籠がある。置灯籠(図1)を構成する基本的な部材は,下から基礎,竿,中台,火袋,笠,宝珠の6部材。…

※「石灯籠」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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