岡野 貴美子(読み)オカノ キミコ

20世紀日本人名事典 「岡野 貴美子」の解説

岡野 貴美子
オカノ キミコ

昭和期の宗教家 天台宗大僧正。



生年
明治35(1902)年10月27日

没年
昭和51(1976)年12月21日

出生地
鹿児島県鹿児島市

旧姓(旧名)
田中

学歴〔年〕
日本大学美学科中退

主な受賞名〔年〕
ブラジル政府文化功労章,日本学士院アカデミア賞,スリランカ政府最高文化功労章,中華民国名誉哲学博士号

経歴
日本大学美学科で学ぶが、大正12年の関東大震災のために中退。13年天台宗の岡野正道と結婚し、以後は夫婦で仏教の研究に心血を注いだ。昭和11年夫とともに「父母恩重経」と「法華経」の精神に基づく孝道会を設立。戦後には同会を孝道教団に発展させ、布教のみならず仏教による国際親善・社会福祉などでも活躍した。さらに26年孝道婦人会を発足させ、その初代会長となった。32年にはスリランカで行われた仏紀2500年・満月祭に参加し、同国政府の最高文化功労章を受章。その他にも国際親善などの功労により日本学士会のアカデミア賞や中華民国の名誉哲学博士号など数多くの賞を受け、51年には女性では初となる天台宗大僧正の位を授与された。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報