岡野正道(読み)おかのしょうどう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「岡野正道」の意味・わかりやすい解説

岡野正道
おかのしょうどう
(1900―1978)

法華(ほっけ)系新宗教の孝道(こうどう)教団の創始者で、大統理。1918年(大正7)天台僧となり、のち僧籍のまま電器商を営んだ。1935年(昭和10)妻の貴美子(1902―1976)とともに霊友会(れいゆうかい)に入り、理事となったが、1936年横浜で孝道会を設立し、熟益正法(じゅくやくしょうぼう)(みのる法華経(ほけきょう))の教義を確立した。第二次世界大戦後の1946年(昭和21)教団名を孝道教団と改め、天台宗との関係を緊密化した。1952年横浜市神奈川区鳥越に孝道山本仏殿を建設して本部とし、関東と東北に教線を伸ばした。1964年比叡山延暦寺(ひえいざんえんりゃくじ)から大僧正位を贈られた。本部は横浜市神奈川区鳥越。寺院数5、教師数393、信者数15万9803(『宗教年鑑』平成26年版)。

村上重良 2018年6月19日]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「岡野正道」の解説

岡野正道 おかの-しょうどう

1900-1978 大正-昭和時代の宗教家
明治33年2月24日生まれ。大正7年天台僧となる。昭和9年妻の貴美子とともに霊友会に入会する。11年横浜に孝道会を組織,21年孝道教団とあらためる。39年天台宗大僧正。全日本仏教会常任理事。昭和53年8月15日死去。78歳。茨城県出身。俗名は輝勝。著作に「熟益正法(じゅくやくしょうぼう)概論」など。

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世界大百科事典(旧版)内の岡野正道の言及

【孝道教団】より

…岡野正道が1936年に霊友会から分立して創設した法華教系新宗教の一派。当初は孝道会と称したが,46年に孝道教団と改称。…

※「岡野正道」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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