岩屋観音窟(読み)いわやかんのんくつ

日本歴史地名大系 「岩屋観音窟」の解説

岩屋観音窟
いわやかんのんくつ

[現在地名]美川町大字根笠

にしき川の支流根笠ねかさ川の上流にある洞窟。国指定天然記念物。

洞窟の高さ一〇メートルばかり、幅三メートル、奥行一〇メートルばかりである。中に観音の木像があり、鍾じ乳の点滴が木像を包み、すでに石仏化している。洞の前に曹洞宗岩屋山護聖ごしよう寺があり、窟内の観音を護持する。「玖珂郡志」は、観音の縁起を延暦年中(七八二―八〇六)弘法大師がこの窟に錫をとどめ、自刻して安置したものといい、次のように記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の岩屋観音窟の言及

【美川[町]】より

…家具製造,木材製品の工場がある。南桑カジカガエル生息地,根笠の岩屋観音窟はともに国の天然記念物。岩屋観音は,石灰岩の洞窟に安置された木造の観音像が鍾乳の点滴に包まれて石仏化したものである。…

※「岩屋観音窟」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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