岩根郷(読み)いわねごう

日本歴史地名大系 「岩根郷」の解説

岩根郷
いわねごう

甲西町岩根を中心とする地域に成立。朝国あさくに花園はなぞのを加えて岩根三郷と称し、一つの行政単位として扱われた。建治元年(一二七五)一〇月、北条時宗が父時頼の菩提のため岩根郷分三所供料田九反(分米九石)を当地の貴船きぶね神社に寄進した(同月一一日「北条時宗田地寄進状」貴船神社文書)。南北朝期には真如しんによ(現京都市北区)正脈院領となり、康永二年(一三四三)三月には朝国境重弘名田地荒野などが正脈院の命により岩根政所から物部秀信に給付され(同月二八日「岩根政所下知状」山中文書)、また守護六角氏の内紛に際しては兵衛三郎跡岩根検断職が守護料所とされ、応安四年(一三七一)五月に六角高経より山中氏に預け置かれている(「六角高経書下」同文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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