精選版 日本国語大辞典 「菩提」の意味・読み・例文・類語
ぼだい【菩提】
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…そのためには,この世の〈苦〉の真相とその克服法についての真実(サティヤsatya,〈諦(たい)〉)の知(ビドゥヤーvidyā,〈明(みよう)〉)を得なければならないとする。その真実の知を仏教では悟り(ボーディbodhi,菩提(ぼだい),覚(かく))といい,それを得た人をブッダbuddha(仏陀,覚者)といい,悟りの境地をニルバーナnirvāṇa(涅槃(ねはん))という。 仏教以降に出た諸派の解脱観については,たとえばサーンキヤ学派,ヨーガ学派は,自己の本体であるプルシャpuruṣa(純粋精神)を,身体(ふつうの意味での意識も含む)や外界など物質的なものから完全に区別して知ること(区別知,ビベーカviveka)によって,純粋精神が物質的なものから完全に孤立すること(独存(どくそん),カイバルヤkaivalya)が解脱であるとし,ベーダーンタ学派は,自己の本体であるアートマンātman(我(が))が実は宇宙の本体であるブラフマンbrahman(梵)と同一であると明らかに知ること(〈明〉)によって解脱が得られるとするが,いずれにしても,真実の知によって解脱が得られるとする点では,基本的に上述の仏教の考え方と軌を一にする。…
…釈尊自身は,いよいよ深い禅定を体得していって過去・未来・現在にわたる自我的存在を放捨しきったところで,いまここに〈解脱〉して自由になるとか〈涅槃〉に入るとかと説かれた。仏弟子たちの教団は,釈尊を〈仏陀(目覚めた人)〉とよんだり,釈尊の悟りを〈菩提(目覚め)〉とよぶようになり,また他方で釈尊の教えをまとめた〈四諦〉の真理を〈現観〉して〈無漏解脱〉を得るとか,〈(十二支)縁起〉の真理を〈観〉じて〈正等覚〉するとか,などと説くようになった。大乗仏教においては仏や菩薩を賛嘆しつづけて三昧に入り,諸仏にまみえて〈不退転〉になるとか〈無生法忍〉を得るとか,さらには輪廻的存在の根拠が消滅し新しく涅槃的存在の根拠が〈転依〉するなどとも説かれた。…
…そして,このような宗教的立場からその真理性が強調されている〈道教〉の思想概念を同じく宗教的立場から自己の宗教をよぶ言葉として採り入れているのは,紀元前後にインドから中国に伝来してきた仏教であった。 インド伝来の仏教が中国において自己の教を〈道教〉とよぶにいたるのは,仏教の哲学の根本概念であるサンスクリット語のbodhi(菩提)が老荘道家の哲学の根本概念である〈道〉を用いて漢訳されることなどから,〈菩提の教〉が〈道の教〉すなわち〈道教〉とよばれるようになるわけであるが,三国魏の時代に漢訳されて訳文中に4ヵ所も〈道教〉の語が無量寿仏の教すなわち仏教を意味して使用されている《仏説無量寿経》の場合には,訳文中の〈彼の仏国土は無為自然,天下和順にして日月は清明なり〉〈是(か)くの如きの衆悪は天神これを記識す……天道は自然〉〈積善の余慶は今にして人と為るを得〉などの字句表現が端的に示しているように,そのいわゆる〈仏の宣(の)べ布(ひろ)めて諸もろの疑網を断つ道教〉〈普(あま)ねく群萌(もろびと)をして真法の利を獲しむる道教〉は,《墨子》のいわゆる真正の〈先王の道教〉,《老子想爾注》のいわゆる〈真道〉の教としての道教とまったく共通の思想史的基盤に立つものと見てよい。そして,このことは《仏説無量寿経》の場合ほど極端ではないにしても,この時期の漢訳仏典に訳語として用いられている〈道教〉の言葉(概念),たとえば姚秦(後秦)の竺仏念訳《菩薩瑶珞(ようらく)経》の〈心意に因らずして道教を発するを得たり〉,同じく僧肇(そうじよう)の《注維摩詰(ゆいまきつ)経》の〈光を塵俗に和らげ,因りて道教を通ず〉などに関しても同じように指摘することができる。…
…なお,発祥の地インドでは13世紀に教団が破壊され,ネパールなどの周辺地域を除いて消滅したが,現代に入って新仏教徒と呼ばれる宗教社会運動が起こって復活した。また欧米の宗教活動は,日本から伝わった禅,スリランカの大菩提会(だいぼだいかい),およびチベット人移民によるものがおもなものである。
[教祖――釈迦]
釈迦はヒマラヤ山麓のカピラバストゥを都とする釈迦族の王子として生まれたが,29歳のとき,人生の苦悩からの解脱を求めて出家し,6年苦行の後,35歳にして,マガダ国ガヤー城郊外において菩提樹下で禅定に入り,苦悩の起こる原因と,その克服に関する縁起の理を悟ってブッダ(〈悟れる者〉の意)となった(成道(じようどう))。…
※「菩提」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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