島之内村(読み)しまのうちむら

日本歴史地名大系 「島之内村」の解説

島之内村
しまのうちむら

[現在地名]宮崎市島之内

塩路しおじ村の西に位置し、当村の東側を豊後街道南北に縦断する。那珂郡に属し、近世初期は広原ひろわら村の一部。慶長四年(一五九九)五月九日の廊之坊諸国旦那帳(熊野那智大社文書)に「シマノ内高蔵坊」とみえ、「シマノ内」が当地のことならばこの頃当地にも熊野信仰が及んでいた。元禄三年(一六九〇)佐土原藩主島津惟久が従弟島津久寿に三千石を分知した際、広原村内の島之内を分村して久寿領とした。元禄国絵図には高一千六八六石余と六一七石余の二村の広原村が記され、宝暦一一年(一七六一)の佐土原領郷村高辻帳(佐土原島津家文書)には分知領三千石のうち一千六八六石余が「広原村之内」とあり、村名はみえないが島之内村を表している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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