差下(読み)さしくだす

精選版 日本国語大辞典 「差下」の意味・読み・例文・類語

さし‐くだ・す【差下】

〘他サ四〙 (「さし」は接頭語)
① 兵などをつかわす。また、物を下げ渡す。
※延慶本平家(1309‐10)一本門跡の大衆三十余人を差下し敦賀中山にて神輿を留め奉る」
② 下の方へ動かす。下方へ移動させる。
日葡辞書(1603‐04)「ナワヲ saxicudasu(サシクダス)
③ 舟をこいで下流へ行かせる。
※金刀比羅本平治(1220頃か)下「又もやさがさんずらんと思ひ、舟をはやはやとさしくだす」

さし‐おろし【差下】

〘名〙 新しい品物の用い始め。また、その品物。おろしたて。
浮世草子好色二代男(1684)六「中脇差に栖袋(すぶくろ)を掛、さしおろしの菅笠を被(かづき)て」

さし‐おろ・す【差下】

〘他サ五(四)〙 (「さし」は接頭語) おろす。さげる。また、その方に向けておろす。
古事記(712)上「其の沼矛を指下(さしおろし)て画きたまへば」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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