市ノ原村
いちのはらむら
[現在地名]矢部町市原
北は山田村、西は猿渡村に接する。集落の南西城山(六二一メートル)に市の原城跡がある。矢部町にある城跡では最高所にあり、矢部町・清和村全体が眺望できる。山頂部は長さ一五〇メートル・幅四〇メートルの平坦地となっており、堀切や土塁が残る。「国誌」は城主・年代など不分明とするが、「矢部風土記」は城主を西金吾とする。正平九年(一三五四)八月一三日の肥後矢部郷村注文(阿蘇家文書)にみえる「いちのやかたの分 八貫四百文」が当村のことか。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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