市城村(読み)いちしろむら

日本歴史地名大系 「市城村」の解説

市城村
いちしろむら

[現在地名]中之条町市城

青山あおやま村の東南にあり、東は群馬郡村上むらかみ(現北群馬郡小野上村)、南の村境を吾妻川が東南流する。「延喜式」左右馬寮に載る「市代牧」の地であったといわれる。中世には岩櫃いわびつ(現吾妻町)から長尾氏の拠点白井しろい(現北群馬郡子持村)に向かう要害にあたり、戦国期には当村に接する岩井堂いわいどう(現小野上村)山城があった(加沢記)。万治二年(一六五九)の沼田藩領分書上写によると高九一石余。寛文郷帳では田方二〇石余・畑方七一石余。寛文三年(一六六三)の沼田藩領新検地控では四一一石余、貞享二年(一六八五)の沼田藩領再検地控では二〇八石余。一時上里見藩領となり(明和二年「領知村高書上」松浦文書)、文政七年(一八二四)三卿の清水領となり、安政二年(一八五五)上知。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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