市布村(読み)いちぬのむら

日本歴史地名大系 「市布村」の解説

市布村
いちぬのむら

[現在地名]和泉村東市布ひがしいちぬの

九頭竜くずりゆう川最上流部の谷間に位置し、東西に越前美濃を結ぶ美濃街道が通り、東は半里で国境油坂あぶらざか峠に達し美濃国白鳥しろとり(現岐阜県郡上郡白鳥町)に至る。西は上半原かみはんばら村。村の道場に伝わる方便法身像(現在は白鳥町養林寺に移管)裏書に「大谷本願寺釈実如(花押)明応七年後十月十八日 野津俣長勝寺門徒越前国大野郡穴馬一野願主釈法善」とある。市布は野津俣のつまた(現勝山市)にあった浄土真宗長勝ちようしよう寺の門徒であるが、文禄五年(一五九六)一一月二〇日付の誓紙(長勝寺文書)によれば、離脱して本願寺直参になろうとしたが、本願寺より誡告を受け長勝寺帰参を誓っている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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