越前(読み)エチゼン

デジタル大辞泉の解説

えちぜん〔ヱチゼン〕【越前】


旧国名。北陸道7か国の一。現在の福井県北部にあたる。越(こし)の国天武天皇の時代に3分して成立。8~9世紀に能登加賀2国を分離。古称、こしのみちのくち。
福井県中部の市。もと越前国府の所在地で、明治2年(1869)まで府中といった。越前鎌などの打刃物(うちはもの)や越前紙の伝統技術がのこる。平成17年(2005)10月、武生(たけふ)市と今立町が合併して成立。人口8.6万(2010)。
《越前松平家の行列で立てる槍鞘(やりさや)からの連想》包茎
「―は一生幼な顔うせず」〈柳多留・二四〉

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デジタル大辞泉プラスの解説

越前

福井県丹生郡越前町にある道の駅。国道305号に沿う。越前加賀海岸に位置し、地域物産店や温泉露天風呂、越前がにミュージアムなどの施設がある。

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大辞林 第三版の解説

えちぜん【越前】

旧国名の一。ほぼ福井県中・北部に相当。古名、こしのみちのくち。
福井県中部の市。武生たけふ盆地に位置し、市中央を日野川が南北に流れる。越前国府の所在地。商工業が発達。越前打刃物、越前和紙などの伝統工業がある。

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精選版 日本国語大辞典の解説

えちぜん ヱチゼン【越前】

[1]
[一] 北陸道七か国の一国。越国(こしのくに)が、天武天皇のとき、三分してできる。鎌倉時代は、比企・大内・島津・後藤氏が守護。南北朝時代は斯波(しば)氏、応仁の乱で朝倉氏が勢力を伸ばし、江戸時代は徳川秀康が支配。廃藩置県で敦賀・福井・足羽県に分かれ、のち福井県の北半部となる。
[二] 鎌倉前期の女流歌人。大中臣公親の子。七条院殖子、嘉陽門院礼子に女房として仕えた。「正治二年院初度百首」「千五百番歌合」「現存和歌六帖」などの作者。家集があったが伝わらない。「新古今集」以下の勅撰集に二六首入集。生没年未詳。
[2]
① (越前福井藩主松平家の行列に立てる槍には熊の毛皮をかぶせ、俗に「皮かむり槍」と呼ばれたところから) 包茎をいう。
※滑稽本・風来六部集(1780)痿陰隠逸伝「亀陵高(かりたか)あれば、越前あり」
② 自身番の番太郎の異称。越前出身者が多いのによる。
※雑俳・川柳評万句合‐安永四(1775)鶴四「ひるかづさ夜はゑちせんまわるなり」

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