布当野(読み)ふたいのの

日本歴史地名大系 「布当野」の解説

布当野
ふたいのの

歌枕。「五代集歌枕」「八雲御抄」に載る。「八雲御抄」が「みかのはら也」と注するように、恭仁京の置かれた瓶原の地であり、恭仁京の内裏は布当宮と称されている。「万葉集」では「布当」を「ふたぎ」と読み、布当の野辺、布当の原、また布当山などが詠まれている。巻六の「讃久邇新京歌二首短歌」の長歌に「春されば岡辺しじに 巌には花咲きををり あなおもしろ布当の原 いと貴大宮所」とあり、その反歌のうちに次の歌がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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