帯織村(読み)おびおりむら

日本歴史地名大系 「帯織村」の解説

帯織村
おびおりむら

[現在地名]栄町帯織

嵐南の平野部、貝喰かいばみ川へ注ぐ高田たかだ川の自然堤防上に開けた村で、北は岩淵いわふち村、東は安代やすしろ村、南は前谷内まえやち村、西は山王さんのう村と接し、南西に枝郷苗代垣なえしろがきがある。大永七年(一五二七)一〇月二九日の大熊政秀段銭請取状(大見安田氏文書)によると、京都要脚公田段銭として「大面庄帯織条鳥井分」の四反に課されたものを安田弥太郎が納めている。永禄三年(一五六〇)の貫屋家兼売券案(来田文書)には「おひをり」とある。天正二年(一五七四)九月の安田氏給分帳(北方文化博物館蔵)によれば、草水左京亮・草水次郎右衛門尉の給分の一部が当村にあった。文禄三年(一五九四)とみられる安田堅親知行定納覚(大見安田氏文書)にも村名がみえる。村内には館屋敷たてやしき館廻たてまわり・くねからみ・腰巻こしまきなどの中世の館・屋敷にちなむ地名が残る。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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