ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「帰属家賃」の意味・わかりやすい解説
帰属家賃
きぞくやちん
imputed rent of owner-occupied dwellings
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…経済学では,ある財を生産するための費用は,その財を生産したためにこうむったこのような犠牲の大きさではかる。たとえば自分の持家に住んでいる人は,自分の家を他人に貸した場合に得られるはずの家賃収入(帰属家賃)を犠牲にしているので,その分だけの住居費がかかっている,と考える。これが機会費用の概念である。…
… 上述の財産所得にかかわる所得の移転が現実の購買力の移転のみならず〈帰属〉の名が冠される擬制的な購買力の移転をも含めていることに注意すべきである。このような擬制的な所得の移転の例としては,帰属家賃および生命保険帰属利子があるが,これらの擬制項目が財産所得の中に算入される根拠は,産業の産出,したがって付加価値にこれらが含まれていることにある。まず第1に,産業の(粗)産出には所有者が占有する住宅の粗家賃が含まれる。…
…(4)(控除)産業活動によらない財産所得の支払。このうち,(3)‐(e)‐(c)〈住宅自己所有による帰属分〉とは,自己所有の住宅に居住している者は借家の場合の家賃と同じものを〈自分自身に対して支払っている〉と想定して社会会計上(国民所得勘定の上では)所得に数え上げているもの(帰属家賃)をさしている。これは通常の用語では所得とは考えられていないことはいうまでもない。…
※「帰属家賃」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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