最新 地学事典 「常呂帯」の解説
ところたい
常呂帯
Tokoro Belt
北海道の先新第三系の地体構造区分のうち,道東地方において付加体が分布する地帯。元来は仁頃(に ころ)層群と湧別層群を含めていたが,近年では後者は日高帯に含められることが多い。仁頃層群の分布域中には,被覆層として佐呂間層群も分布する。古地磁気から,常呂帯は元来東西に延長していたものが,古第三紀後期に時計回りに回転し,現在見られる南北系の配列を獲得したと考えられている。常呂帯は根室帯とともに,オホーツク海縁辺にあった古千島弧の構成要素とされ,東向き(回転前は北向き)の沈み込みによって形成されたと考えられている。そのため,ユーラシア大陸縁辺への西向き沈み込みで形成された日高帯以西の地帯に一般的な石英長石質な砂岩を含まないなど,地質学的な類縁性に乏しい。参考文献:君波和雄ほか(1986) 地団研専報31:1
執筆者:植田 勇人
参照項目:日本列島とその周辺の地体構造区分
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

