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古地磁気 こちじき paleomagnetism

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知恵蔵2015の解説

古地磁気

火山岩や堆積岩が記録している過去の地磁気。噴出したマグマが冷却・固結したり、泥や砂が堆積・固結する際に、含まれている磁性を帯びた鉱物粒子は、当時の地磁気の方向に並んで帯磁する。この岩石に残された磁気を残留磁気(残留磁化)という。世界各地の様々な時代の残留磁化を調べると、磁化の方向が現在と逆向きのものがあり、地質時代地磁気の逆転が何回も起こったことが分かった。一方、海洋底に縞状に記録されていた地磁気異常は海洋底の拡大と地磁気の逆転から説明された。偏角と伏角の測定から、岩石生成時の古地磁気極の位置や生成場の古緯度が求められる。プレートテクトニクス確立に貢献した古地磁気学は、造山帯の研究や地質時代の電磁気学的性質の解明に不可欠

(斎藤靖二 神奈川県立生命の星・地球博物館館長 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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デジタル大辞泉の解説

こ‐ちじき【古地磁気】

岩石の残留磁気から求められる過去の地磁気の向きや強さ。測定することにより、磁極や大陸が移動したこと、地磁気の北極・南極が何回も反転したことなどがわかった。

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世界大百科事典 第2版の解説

こちじき【古地磁気 paleomagnetism】

過去の地磁気を古地磁気と呼び,その状態を研究する分野を古地磁気学と呼ぶ。特に1万年くらい前までの期間についての古地磁気学を考古地磁気学と呼んで区別することがある。
[古地磁気学の歴史]
 1635年ゲリブランドH.Gellibrandは過去55年間のロンドンにおける地磁気の観測をもとにして,地磁気の偏角は地域によってばかりでなく時間的にも変化しているという結論を導いた。この時間変化は現在では地磁気永年変化として知られている。

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大辞林 第三版の解説

こちじき【古地磁気】

過去の地磁気。岩石ができるときに帯磁した残留磁気を測定すると、地質時代の地球磁場の強さと方向とを知ることができる。その結果、地磁気の方向の逆転、地磁気極の移動、大陸の位置のずれなどが明らかになり、プレート-テクトニクスが成立した。なお、人類遺跡の土器・炉跡などの考古学的資料から復元される古地磁気を考古磁気という。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

古地磁気
こちじき
paleomagnetism

岩石中に自然残留磁気として残されている地質時代の地磁気記録。自然残留磁気には、焼土(しょうど)や火山岩が冷却時に獲得した熱残留磁気と、堆積(たいせき)岩が堆積時に獲得した堆積残留磁気とがある。これらを利用して地質時代の地球磁場の大きさや方向などを研究する学問を古地磁気学という。
 古地磁気学の進歩によって、地磁気の極性が反転した時代(逆磁極期)があったことや、極が見かけ上大きく移動したことが明らかとなり、大陸移動説の復活や、海嶺における海洋底拡大説、これらを包括的に説明するプレートテクトニクス説の構築に大きな役割を果たした。また、残留磁気の伏角や偏角から、地塊の移動や回転が明らかになり、地球磁場の逆転の歴史などから、岩石の年代測定を行うことができる。[伊藤谷生・村田明広]

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