干渉沈降（読み）かんしょうちんこう（その他表記）hindered settling

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

干渉沈降
かんしょうちんこう
hindered settling

液体や気体の中で，微粒子が容器の壁や，同時に沈降しつつあるほかの粒子の影響を受けながら沈降する現象。沈降速度をはかると，ほかの影響を受けないで沈降する自由沈降に比べて，遅くなるのが普通。液体中で微粒子の密度が大きいほど，また粒子に凝集が起ると，沈降速度はいっそう遅くなる。

出典　ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

改訂新版　世界大百科事典

干渉沈降 (かんしょうちんこう)

→沈降

出典　株式会社平凡社「改訂新版　世界大百科事典」

世界大百科事典（旧版）内の干渉沈降の言及

【沈降】より

…　凝集性粒子あるいは粒子濃度がある程度以上大きな濃度で分散している混合液を容器中でよくかきまぜ均一にしたのち静置すると，時間経過とともに上方に清澄液層ができ，清澄液層と粒子混合層との間に形成された明りょうな境界面が下方に移動するのと同時に，濃い濃度層が底部から上昇する現象が観察される。この現象を干渉沈降hindered settlingといい，このときの清澄界面高さと時間との関係は回分沈降曲線で表される。その代表的な例を図に示す。…

※「干渉沈降」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」