百科事典マイペディア 「幼学書」の意味・わかりやすい解説 幼学書【ようがくしょ】 漢学の初学者のための入門書。《後宇多院御遺告》には〈世俗の常に幼学に充てるところ〉として《千字文(せんじもん)》《李【きょう】(りきょう)雑詠(百詠)》《蒙求(もうぎゅう)》《和漢朗詠集》の4書をあげる(いわゆる〈四部ノ読書〉)。故事成語,和歌,漢詩を暗誦するのに用いた。《注千字文》など,それぞれの書に注釈書が残り,また源光行の《百詠和歌》《蒙求和歌》両書のような形でも受容された。このほか《口遊(くちずさみ)》や《仲文章(ちゅうもんじょう)》《実語教》《童子教》など,平安時代から鎌倉時代にかけて日本で作られたものも含めていう。 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報 Sponserd by