引き幕(読み)ひきまく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「引き幕」の意味・わかりやすい解説

引き幕
ひきまく

舞台幕のうち,引いて開閉する幕のこと。歌舞伎では,定式幕 (じょうしきまく) と呼ばれる黒,萌黄 (緑) ,柿 (茶) の3色を縦に順次に配列した幕と,ひいきから俳優に贈られた贈幕 (のし幕) とが用いられる。引き幕は,現在では舞台下手 (向って左) から上手のほうへ開けられ,その逆に閉められるのが普通であるが,特殊な演出でその逆の方法も用いられる。引き幕のほかに緞帳 (どんちょう) も用いられており,幕の開閉には拍子木が打たれるのが普通である。

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