引続(読み)ひきつづく

精選版 日本国語大辞典 「引続」の意味・読み・例文・類語

ひき‐つづ・く【引続】

[1] 〘自カ五(四)〙
状態や動きなどがとぎれずそのまま進行する。物事のすぐあとにこれと似た他の物事が始まる。つづく。
蜻蛉(974頃)上「儀式の車にて、ひきつづきたり」
② すぐとなり位置を占める。つらなる。
冷笑(1909‐10)〈永井荷風〉二「橋を渡り引続く別荘の間を過ぎて」
[2] 〘他カ下二〙 ⇒ひきつづける(引続)

ひき‐つづき【引続】

[1] 〘名〙 続くこと。続いていること。また、そのもの。つづき。
※落語・磯の白浪(1890)〈七代目土橋亭りう馬〉「却説(さて)、只今の引続きで御座います」
[2] 〘副〙 間をおかずに行なうさま。すぐ続いて。続けざまに。
滑稽本東海道中膝栗毛(1802‐09)八「発端一冊をまして二巻となし、そのあとへひき続(ツヅ)木曾路の記行をもとむれども」

ひっ‐つづ・ける【引続】

〘他カ下一〙 「ひきつづける(引続)」の変化した語。
四河入海(17C前)七「言は、いったう李丞相とひっつつけては使はぬを、今つかうて面白と云て」
時間(1931)〈横光利一〉「なま欠伸がひっ続けて出始める」

ひき‐つづ・ける【引続】

〘他カ下一〙 ひきつづ・く 〘他カ下二〙 続くようにする。続ける。つらねる。
※蜻蛉(974頃)中「むな車ひきつづけて、あやしききこりおろして」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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