待合(待合茶屋)(読み)まちあい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「待合(待合茶屋)」の意味・わかりやすい解説

待合(待合茶屋)
まちあい

待合茶屋の略。江戸時代に待ち合わせや会合に利用する貸席として出現した待合は、明治以後芸者の主要な出稼ぎ場に変質して急増した。その多くは、主業態であるべき貸席よりは、芸者らの売春に場所を提供することを主とした。待合は、関西などの「席貸し」を除いて、調理施設をもたないことが原則であり、席料のほか酒食提供料や芸者の玉代(ぎょくだい)の一部を手数料として徴収する。現在は風俗営業等取締法に基づく各都道府県の施行条例によって、待合または料亭・貸席などの名称で取締りの対象とされ、主として和風接待をする場所として営業場所、客室の構造設備などに指定基準が設けられている。

[原島陽一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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