従業員持株信託(読み)じゅうぎょういんもちかぶしんたく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「従業員持株信託」の意味・わかりやすい解説

従業員持株信託
じゅうぎょういんもちかぶしんたく

従業員持株制度に加入する従業員が自社株の取得およびその管理を目的として,金銭信託銀行に委託すること。従業員持株制度は,その実施には従業員の財産保護という点から厳正な管理運営が要求されるためこの信託が利用される。その仕組みは,まず自社株の取得を希望する従業員によって任意団体の持株会を組織し,これに加入した従業員は毎月一定額を給与から天引きして醵出する (この場合制度の趣旨である従業員の財産形成を助成するため,醵出額の一定率を奨励金として会社が支払う場合が多い) 。持株会に加入した従業員は委託者 (兼受益者) となり自社株の取得とその管理を目的として信託銀行との間に従業員持株信託契約を結ぶ。

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