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従業員持株制度 じゅうぎょういんもちかぶせいどemployee stock participation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

従業員持株制度
じゅうぎょういんもちかぶせいど
employee stock participation

イソップ ESOP=employee stock ownership planともいう。会社が特別の便宜を与えて従業員に自社の株式を取得させる制度。新株の特別割当,株式購入資金の補助 (または支給) などの方法で行われる。従業員の企業への帰属意識を強めるとともに勤労意欲を高めること,資本の調達,安定株主の確保などの目的でなされ,広義の従業員による経営参加の方式の1つである。第1次世界大戦後のアメリカで一時普及し,日本でも第2次世界大戦後欧米から紹介され,今日ではかなり多くの企業で実施されている。

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デジタル大辞泉の解説

じゅうぎょういんもちかぶ‐せいど〔ジユウゲフヰンもちかぶ‐〕【従業員持(ち)株制度】

社員が自分の勤める会社の株式を購入する制度。多くの場合、社員で構成される持株会が購入するため、個人では少額の出資でも可能。会社にとっては安定株主の確保と、社員のロイヤリティー(帰属意識)を向上できるなどのメリットが見込まれる。社員持ち株制度。ESOP(イソップ)(employee stock-ownership plan)。

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百科事典マイペディアの解説

従業員持株制度【じゅうぎょういんもちかぶせいど】

会社がその従業員に自社の株式を所有させる制度。社員持株制度とも。株式購入資金の貸与,新株引受権の付与などにより持株を促進する。従業員を経営や利潤の分配に参加させ企業意識を高め,労資協調を図り,また安定株主の確保が目的。

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人事労務用語辞典の解説

従業員持株制度

「従業員持株制度」とは、企業がその従業員に自社株を保有してもらうための制度です。従業員が持株会という常設機関を設立して、その運営を行うのが一般的です。会員である従業員の給与・賞与から天引きして積み立てた資金で自社株を共同購入し、会員は拠出額に応じて配当金などを得ます。上場企業では9割以上が実施していて、購入金額の一部を補助している会社も少なくありません。本制度の目的としては、(1)福利厚生の一環として従業員の資産形成を図ること、(2)安定株主を増やすこと、(3)従業員のロイヤリティや経営参画意識を高めること、などが挙げられます。
(2011/12/12掲載)

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世界大百科事典 第2版の解説

じゅうぎょういんもちかぶせいど【従業員持株制度】

従業員に普通株を一定の基準によって割り当て所有させる制度で,従業員は株主として株主総会に出席,決議に参加し,利益の配当を受けとる。この制度の目的は,労働者資本家を株主として同じ立場におき,労使の対立を緩和し,従業員のモラールmorale(勤労意欲)を向上させることにある。経営参加制度の一つの形態といえる。1829年にイギリスで最初に採用され,42年にフランス,90年にアメリカとしだいに各国で実施され,とくに第1次大戦後の1920年代の好況期には実施企業が増大した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

従業員持株制度
じゅうぎょういんもちかぶせいど
employee's stock ownership

会社がその従業員に自社株の保有をしてもらうための制度。従業員株式分与制度、従業員株式購入制度ともよばれる。この制度の目的としては、(1)従業員の資産形成、(2)従業員の経営参加意識を高めること、(3)安定株主の形成、などがあげられる。このため、会社は奨励金等の便宜を与えてこれを奨励している場合が多い。経営参加意識の向上という点では、ストックオプション制度と比較されることもある。ストックオプション制度は会社が役員または従業員に株式を定められた価格で購入する権利を渡すもので、権利を行使した後、マーケットで売却し、その差分を受け取るという報酬制度の意味合いが強い。
 従業員持株制度は、上場企業のみならず、未上場の会社でも導入するケースが増えてきている。具体的には、従業員持株会という常設機関を設立し、会員である従業員からは毎月一定額を積み立ててもらい、株式を共同購入して、持分を配分するというのが一般的である。通常、従業員持株会は従業員からの直接受付事務以外のほとんどを証券会社へ委託する。株式を購入できる会員の範囲は、従業員のみならず、その企業の子会社の従業員も参加の資格がある。従業員にとっては奨励金や配当金により、有利な投資となり、未公開会社の場合、公開が実現すると大きなキャピタル・ゲインを得られる場合もある一方、価格変動によるリスクもある。最近では新従業員持株制度Employee Stock Ownership Plan(ESOP(イソップ))というものもある。これは退職まで株式を処分できない点が従来のものと異なり、安定株主の形成の面でメリットがあるとされている。[大村敬一・万年佐知子]
『市川兼三著『従業員持株制度の研究』(2001・信山社) ▽新谷勝著『新しい従業員持株制度――安定株主の確保・ESOP』(2008・税務経理協会)』

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