御幣川
おんべがわ
鈴鹿山脈中の仙ヶ岳(九六一メートル)と入道ヶ岳(九〇六・一メートル)の間に源を発し、小岐須峡の渓谷を南東に流れ、中流からは南下して、亀山市川崎町の東方で鈴鹿川の支流安楽川に注ぐ。全長一五キロ。大安寺伽藍縁起并流記資財帳(奈良市正暦寺蔵)にみえる伊勢国墾田に記される「鈴鹿郡大野百町」の四至のなかに「南石間河限」とあるのは、この川に比定される。
御幣川の名の由来は、流域の村々が古代からこの川の鮎を御幣として伊勢神宮に奉献したことによるもので、御贄川・祓川の名もある。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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