御摩(読み)おさすり

精選版 日本国語大辞典 「御摩」の意味・読み・例文・類語

お‐さすり【御摩】

〘名〙 (「お」は接頭語)
① なでさすることを、その対象を敬ったり、丁寧にいったりする語。
碁石を呑んだ八っちゃん(1922)〈有島武郎〉「かあちゃんおさすりしてあげますからね」
柏餠(かしわもち)をいう女房詞。えもん。〔東大本女中詞(旧黒川家蔵)(17C)〕
③ (腰などをなでさする下女の意から) 下女を兼ねた妾。おなで。
※雑俳・川傍柳(1780‐83)四「おさすりをもらって跡がいたひ事」
④ 古くなって破れやすくなった衣類を気をつけてそっと着ること。
多情多恨(1896)〈尾崎紅葉〉前「細い矢絣崩の『おさすり』に着た糸織小袖を出して見せると」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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