徳論(読み)とくろん

精選版 日本国語大辞典 「徳論」の意味・読み・例文・類語

とく‐ろん【徳論】

〘名〙
道徳に関する論。
福翁百話(1897)〈福沢諭吉〉八七「人情の素朴無邪気など云ふ消極の徳論を云はずして、唯真一文字に人の智識を推進し」
② (Tugendlehre aretology の訳語) 倫理学の一分野で、徳の本質・種類・実践方法などを主題にするもの。古代ギリシアの倫理学で中心問題であった。

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デジタル大辞泉 「徳論」の意味・読み・例文・類語

とく‐ろん【徳論】

倫理学の一部門。の本質・種類・実践方法などの考察を中心課題とするもの。

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世界大百科事典(旧版)内の徳論の言及

【徳】より

…徳は,人間存在の二重性に即して,動物的情動の純化としての人格的な徳と理性的な徳とに二分されうる。アリストテレスの徳論はその顕著な一例であり,前者は主として習慣化により,後者は主として教育により形成される。 人間存在の本質に応じて徳の本質には不変の面もあるが,何が当の社会や時代において元徳(基本的で枢要な徳)とみなされるかはさまざまでありうる。…

※「徳論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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