普及版 字通 「徼」の読み・字形・画数・意味


16画

[字音] キョウ(ケウ)・ヨウ(エウ)
[字訓] もとめる・とりで

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(きょう)。は架屍を殴(う)って、その呪霊によって呪詛を行う祭梟(さいきよう)(首祭)の俗を示す字。放と字の立意同じく、放の架屍の上に頭顱(とうろ)(されこうべ)を加えた形である。〔説文〕二下に「循(めぐ)るなり」とし、〔玉〕には「なり、求なり」とする。外界に接する辺徼の地で、外族に対して行う呪儀であるから、また辺徼の意となり、神霊祐助を請う行為であるから「徼(もと)む」といい、また「徼(むか)う」意となる。

[訓義]
1. もとめる、邪霊を祓うことを求める、神にいのり求める。
2. むかえる、神霊をむかえる。
3. さかい、とりで、さえぎる。
4. めぐる、みまわる、うかがう。
5. 小さく遠いみち。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕徼 モトム・ウク・ハゲマス・サイギル・チマタ 〔字鏡集〕徼 シタガフ・カナラズ・モトム・サイギル・ウク・ハゲマス

[語系]
徼・・竅kyは同声。徼は道路に当たって祭梟の儀礼をすること、はその声、は架屍の白さ、竅は肉を脱した骨窩(こつか)の状。みなの声義を承ける。

[熟語]
徼栄徼怨・徼外徼訐徼歓徼冀・徼求徼迎・徼功徼侯徼倖・徼幸徼塞徼伺徼遮・徼取徼巡徼循徼繞・徼射・徼亭・徼道・徼福徼捕徼妙・徼名・徼乱・徼利徼撃
[下接語]
遠徼・外徼・関徼・観徼・疆徼・塞徼・守徼・戎徼・巡徼・徼・亭徼・藩徼・蛮徼・辺徼・游徼・要徼

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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