心急(読み)こころいそぎ

精選版 日本国語大辞典 「心急」の意味・読み・例文・類語

こころ‐いそぎ【心急】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 心中に計画し、準備すること。段取りをきめて、支度すること。
    1. [初出の実例]「あないとほし、心いそぎをかうし給ふがいとほしさ」(出典:落窪物語(10C後)一)
  3. 物事を早くすすめようとすること。また、気がせくこと。気ぜわしいこと。
    1. [初出の実例]「功者の客ほど火相に心を用て心いそぎするゆへ、炭加へ候へば、客落付て心閑なるもの也」(出典:南方録(17C後)墨引)

こころ‐ぜき【心急】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) 心がせくこと。気ぜわしいこと。また、そのさま。こころせかれ。
    1. [初出の実例]「いや何かと用事かさなり、日は暮かかる心ぜき」(出典:浄瑠璃・歌枕棣棠花合戦(1746)三)
    2. 「恐れながら、心(ココロ)ぜきにござりますれば、これよりすぐさま退出の儀御免下されませう」(出典沓手鳥孤城落月(1897)〈坪内逍遙〉二幕)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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