心急(読み)こころいそぎ

精選版 日本国語大辞典 「心急」の意味・読み・例文・類語

こころ‐いそぎ【心急】

〘名〙
心中に計画し、準備すること。段取りをきめて、支度すること。
落窪(10C後)一「あないとほし、心いそぎをかうし給ふがいとほしさ」
物事を早くすすめようとすること。また、気がせくこと。気ぜわしいこと。
南方録(17C後)墨引「功者の客ほど火相に心を用て心いそぎするゆへ、炭加へ候へば、客落付て心閑なるもの也」

こころ‐ぜき【心急】

〘名〙 (形動) 心がせくこと。気ぜわしいこと。また、そのさま。こころせかれ。
浄瑠璃・歌枕棣棠花合戦(1746)三「いや何かと用事かさなり、日は暮かかる心ぜき」
沓手鳥孤城落月(1897)〈坪内逍遙〉二幕「恐れながら、心(ココロ)ぜきにござりますれば、これよりすぐさま退出の儀御免下されませう」

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