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南方録 なんぼうろく

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

南方録
なんぼうろく

茶道書。7巻。文禄2 (1593) 年成立。千利休の高弟である堺の南宗寺の僧南坊宗啓が,利休から授かった口伝秘事を書きとどめたもの。利休が確立した佗茶の理論と実践の入門書。「覚書」の巻には利休の佗茶についての言説,「会」の巻には利休の茶会記,「棚」「書院」「台子」「墨引」「滅後」の諸巻には具体的な茶の作法について記されている。

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デジタル大辞泉の解説

なんぼうろく〔ナンバウロク〕【南方録/南坊録】

安土桃山時代の茶道書。7巻。南坊宗啓著。文禄2年(1593)ごろの成立。師千利休から習得した茶道の心得や秘伝を記したもの。福岡藩黒田氏の家老立花実山による偽書とする説もある。

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百科事典マイペディアの解説

南方録【なんぼうろく】

江戸時代の茶道伝書。千利休の教えをその高弟である南坊宗啓が筆録・編纂(へんさん)し,利休没後100年の1690年に立花実山が《南方録》と命名したとされるが,南坊宗啓は履歴も不明で,実山による偽書説もある。
→関連項目野点

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世界大百科事典 第2版の解説

なんぼうろく【南方録】

江戸時代の千利休に関する茶道伝書。現代の茶道界で最も重要視される茶書であるが,その成立には種々の疑問がある。まず《南方録》とその発見者とされる立花実山(1656‐1708)の記すところに従って,その成立過程を述べよう。堺の南宗寺の塔頭,集雲庵住持南坊宗啓(生没年不詳)は,わび茶の大成者千利休に近侍し,見聞する利休の言動や秘伝,茶会を克明に記録し,1巻まとまるごとに利休の検閲をうけて秘伝書6巻を書いた。

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大辞林 第三版の解説

なんぼうろく【南方録】

茶道書。七巻。南坊宗啓著。1593年頃の成立とされる。師千利休から伝授された利休茶道の秘伝書。立花実山による増補本九巻があり、実山の著述とする説もある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

南方録
なんぽうろく

利休流茶法の秘伝書と称される茶の本。利休高弟を称する堺(さかい)の南宗寺(なんしゅうじ)の塔頭(たっちゅう)集雲庵(しゅううんあん)第2世南坊宗啓(そうけい)が利休茶法を聞き書きしたものであるということから、最近まで『南坊(なんぼう)録』の名で伝承されてきたが、現在流布本の底本とされる福岡藩黒田氏家老立花実山(たちばなじつざん)の自筆本が『南方録』となっているため、表記のとおりとすることで定着したといえよう。全体の構成は、巻一「覚書」、巻二「会」、巻三「棚」、巻四「書院」、巻五「台子(だいす)」、巻六「墨引」、巻七「滅後」の七巻からなる。実山は本書発掘の経緯を「滅後」の奥書と、その著『岐路弁疑(きろべんぎ)』で述べている。それによると、1686年(貞享3)の秋、藩主黒田光之に従って江戸へ参勤する途次、京都からの書状で、利休秘伝の茶書を所持しているが必要ならば写して送るとのことであったため依頼しておいたところ、年末に江戸藩邸に最初の五巻が届いた。その後1690年(元禄3)の江戸参勤のおり、南坊の子孫という納屋宗雪(なやそうせつ)が同じく利休秘伝書二巻を所持していることを聞いて書写したのが「墨引」と「滅後」であるという。しかし、その発見が利休百年忌にあたることの不自然さ、福岡藩内における茶道事情とから考え合わせて、実山による偽書説などもあり、今後の研究をまって解明されることであろう。[筒井紘一]
『西山松之助校注『南方録』(岩波文庫)』

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世界大百科事典内の南方録の言及

【茶道】より

…茶がたてられるに先だって,客に食事がふるまわれる。わび茶の料理をことに〈懐石〉といい,これは《南方録(なんぼうろく)》によれば修行中の禅僧がひもじさをしのぐために懐中する温石の意からできた言葉で,粗末な食事の意味だというが,本来は〈会席〉であったのに当てた字であろう。しかし意図するところは,たしかに室町時代に発達した豪華ではあるが形式に堕してしまった宴会料理を簡素化することにあり,より食べやすく,おいしい料理に改善したのが茶の料理であった。…

【墨跡】より

…墨蹟ノカケ始也〉と記している。千利休は茶室の床飾りには墨跡を第一と主唱し,彼の門弟南坊宗啓はその著《南方録》中に,〈掛物ほど第一の道具はなし。客,亭主共に茶の湯三昧の一心得道の物也。…

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