精選版 日本国語大辞典 の解説
しんとう【心頭】 を 滅却(めっきゃく)すれば火(ひ)もまた=涼(すず)し[=水(みず)]
心頭を滅却すれば火もまた涼しの補助注記
( 1 )天正一〇年(一五八二)四月、織田信長の勢によって、甲斐(山梨県)恵林寺(えりんじ)の僧衆老若は残らず山門に追い上げられ火をかけられた時、この寺の快川禅師が法衣を着、扇子を持って端座し、この偈(げ)を発し焼死したという。
( 2 )唐の詩人杜荀鶴の「夏日題二悟空上人院一詩」に「三伏閉レ門披二一衲一、兼無三松竹蔭二房廊一、安禅不三必須二山水一、滅二得心中一火自凉」とある。