故事成語を知る辞典 の解説 心頭滅却すれば火も自ずから涼し どんな苦しみも、それを超越した境地に達すれば、何でもないということ。 [使用例] ぼくはもう全然痛みなんて感じやしなかった。心頭滅却すればなんていうけれど、カッカしても同じことなんだ[庄司薫*赤頭巾ちゃん気をつけて|1969] [由来] 「碧巌録―四三」の一節から。「安あん禅ぜん必ずしも山水を須もちいず、心頭滅却すれば火も自ずから涼し(落ち着いて座禅を組むのに、山や川といった静かな自然は必要ない。心や頭を空っぽにすれば、火だって涼しく感じられるものだ)」とあります。これは、九~一〇世紀、唐王朝末期の中国の詩人、杜と荀じゅん鶴かくの「心中を滅却すれば火も亦また涼し」という詩句に由来するもの。また、一六世紀、戦国時代の日本で、織田信長の軍勢に焼き討ちにされた恵え林りん寺じの僧、快かい川せん禅師がこの句を唱えながら焼死した、という話も有名です。 出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報 Sponserd by