志々岐村(読み)しじきむら

日本歴史地名大系 「志々岐村」の解説

志々岐村
しじきむら

[現在地名]山鹿市志々岐

北部を菊池川が西流し、志々岐台地の東端斜面および南端崖下に立地する。東は南島みなみじま村、西は小原おばる村、南は岩原いわばる(現鹿本郡鹿央町)と接する。かつては台地一帯は志々岐原とよばれた。貞和六年(一三五〇)四月二一日の足利直冬下文(小代文書)に「山鹿庄内志職今村陸町彦次郎跡」とみえ、小代政氏に勲功の賞として宛行われている。菊池攻めは菊池川に沿って軍勢の移動が行われたと推定され、南北朝期には志々岐・志々岐原に北朝方が陣取ったことが多く知られ、観応二年(一三五一)八月には足利直冬の軍が通過(同三年一二月日「伊東氏祐軍忠状」伊東家古文状)、永和三年(一三七七)には今川了俊の軍が陣取り安富直安や松浦監などが宿直をしている(同年三月日「安富直安軍忠状」深江文書など)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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