日本歴史地名大系 「志古山遺跡」の解説 志古山遺跡しこやまいせき 福島県:岩瀬郡天栄村白子村志古山遺跡[現在地名]天栄村白子広戸(ひろと)川南岸の河岸段丘上に立地する。昭和五九年(一九八四)の調査で官衙風建物が検出されたため、翌年から範囲確認のための試掘調査が行われた。掘立柱建物一六棟・竪穴住居跡六四軒・土坑三八基などが検出され、土師器・須恵器、「広門斗」「斗」の墨書土器・円面硯などが出土した。広門の墨書から、古代「和名抄」の磐瀬(いわせ)郡広門(ひろと)郷を裏付けるものとされた。とくに昭和四七年に偶然発見された銅印(県指定重要文化財)は従来「丈部私印」と解読されてきたが、近年「丈私印」と釈読された(「」は「龍」の異体字)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報