国指定史跡ガイド 「志村一里塚」の解説
しむらいちりづか【志村一里塚】
東京都板橋区志村にある中山道の一里塚。都心から北西方向に延びる国道17号沿いにあり、榎(えのき)が植えられた塚が道路を挟むような2基一対で所在する。一里塚の築造は1604年(慶長9)、徳川家康が子の秀忠に命じたものが最初で、東海・中山・北陸の3道をはじめ、全国の主要街道に築かれている。その形状は、5間(9m)四方の小山形の塚に1本ないし数本の榎を植えるものだった。志村の一里塚も家康の命によって築造された一つで、日本橋から3里目。当時の原形を伝えているものは中山道では28里目(高崎・板鼻間)とこの志村だけであることから、1922年(大正11)に国の史跡に指定された。1933年(昭和8)ごろ、道路拡幅に際して一里塚も整備された。現在の榎は3代目。都営地下鉄三田線志村坂上駅から徒歩すぐ。