急性弛緩性麻痺(読み)きゅうせいしかんせいまひ(その他表記)Acute Flaccid Paralysis

知恵蔵mini 「急性弛緩性麻痺」の解説

急性弛緩性麻痺

手足などに急性弛緩性麻痺が起こる疾患の総称。急性弛緩性麻痺を起こす疾患は、ポリオ様麻痺、急性弛緩性脊髄炎、急性横断性脊髄炎、急性脳脊髄炎、急性脊髄炎、ギラン・バレー症候群、ホプキンス症候群など多数ある。多くはウイルスなどの病原体の感染を伴い、風邪に似た症状の後、手足や呼吸筋などに筋力低下、筋萎縮などの麻痺症状が現れる。日本では2015年8月以降、小児を中心に原因不明の急性弛緩性麻痺が複数報告され、原因としてエンテロウイルスD68などの感染が指摘されている。麻痺の後遺症が残る事例も多く確認されており、原因の特定と、有効な治療法やワクチンの開発が急がれている。

(2018-11-13)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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