恵積郷(読み)えつみごう

日本歴史地名大系 「恵積郷」の解説

恵積郷
えつみごう

現鹿島町地域にあった国衙領。古代の秋鹿あいか恵曇えとも(和名抄)の一部を開発するなどして、一一世紀中頃に成立したと推定される。康治二年(一一四三)八月一九日の太政官牒案(安楽寿院文書)に「□鹿郡恵積郷」とみえ、同郷と島根郡生馬いくま(現松江市)領主権威を募って鳥羽院庁に所領を寄進し、安楽寿あんらくじゆ(現京都市伏見区)佐陀さだ(庄)が成立、これを機に恵積郷は佐陀庄に吸収され消滅した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android