筆頭(読み)ヒットウ

デジタル大辞泉 「筆頭」の意味・読み・例文・類語

ひっ‐とう【筆頭】

筆の先。また、文章の書き出し。
名前を書き連ねたときの第一番位置。また、その人。「筆頭株主」「前頭筆頭
ある範疇はんちゅうの中で第一番に挙げられるもの。最も主だったもの。「輸出品筆頭

ふで‐がしら【筆頭】

筆の穂先。ふでさき。
列記した人名中の1番目。ひっとう。
「いいやよ、―だといふ事よ」〈洒・二筋道
筆親ふでおや」に同じ。

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精選版 日本国語大辞典 「筆頭」の意味・読み・例文・類語

ひっ‐とう【筆頭】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 筆の先。転じて、文章などを書くこと。
    1. [初出の実例]「元白親情牋上出、楊班古意筆頭残」(出典:本朝麗藻(1010か)下・和戸部尚書同賦寒林暮鳥帰〈具平親王〉)
    2. 「惣じて、さび・位・細み・しほりの事は、言語筆頭にいひおほせがたし」(出典:俳諧・去来抄(1702‐04)修行)
    3. [その他の文献]〔杜牧‐池州清渓詩〕
  3. 書き始めること。書き出し。
  4. 名前などを書き連ねた中の第一番め。第一位。多数の中で一番であること。また、そのような人やもの。最もおもだった人やもの。「老中筆頭」「与力筆頭」
    1. [初出の実例]「其元は筆頭の儀でござれば」(出典:歌舞伎・幼稚子敵討(1753)二)
    2. 「一家内には米塩薪炭の筆頭(ヒットウ)たる大事の品物で、家内の女王であるから」(出典:二人女房(1891‐92)〈尾崎紅葉〉中)
  5. 筆のように先のとがった頭。〔魏書‐古弼伝〕
  6. まえがしらひっとう(前頭筆頭)」の略。

ふで‐がしら【筆頭】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 筆の穂先。ひっとう。
  3. 列記した人名中の第一。連名者の首席。ひっとう。
    1. [初出の実例]「『広小路の十哲のうちでは顔淵といふものだぜ』『なんのこったへ』『いいやよ。ふでかしらだといふ事よ』」(出典:洒落本・傾城買二筋道(1798)夏の床)
  4. 江戸時代、村役人の一つ。書記をつかさどるもの。また、組頭をいう場合もある。
    1. [初出の実例]「鎌倉組の筆頭(フデガシラ)寺西閑心さまだワ」(出典:歌舞伎傾情吾嬬鑑(1788)序幕)
  5. 江戸時代、相撲会所の取締をいった。
  6. ふでおや(筆親)

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普及版 字通 「筆頭」の読み・字形・画数・意味

【筆頭】ひつとう

筆の穂。

字通「筆」の項目を見る

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