悉有仏性(読み)シツウブッショウ

デジタル大辞泉 「悉有仏性」の意味・読み・例文・類語

しつう‐ぶっしょう〔‐ブツシヤウ〕【×悉有仏性】

仏語。一切の衆生しゅじょう仏性をそなえているということ。

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精選版 日本国語大辞典 「悉有仏性」の意味・読み・例文・類語

しつう‐ぶっしょう‥ブッシャウ【悉有仏性】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。この世のあらゆる生物は、すべて仏となるべき性質をそなえているということ。
    1. [初出の実例]「かの花厳の三無差別、般若の尽浄虚融、法花の諸法実相、涅槃の悉有仏性、たれか信ぜさらんや」(出典:三部経釈(1190))

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世界大百科事典(旧版)内の悉有仏性の言及

【涅槃】より

…これらのとくに漢訳の経典に基づいて広く描かれたのが〈涅槃図〉で,そのなかには釈迦の涅槃をめぐるさまざまな伝説が描き加えられている。また,大乗経典中には同じような名称の《大般(だいはつ)涅槃経》が存在するが,その内容は上記の2経とはまったく異なり,〈仏身常住(ぶつしんじようじゆう)〉(悟りを開いた仏の身体は法として永遠に存在する),〈悉有仏性(しつうぶつしよう)〉(すべての人間は仏となりうる可能性を有している)などを強調している。したがって,この《大般涅槃経》は釈迦の涅槃についての直接的な記事はほとんど含んでいない。…

※「悉有仏性」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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