惜みなく愛は奪ふ(読み)オシミナクアイハウバウ

精選版 日本国語大辞典 「惜みなく愛は奪ふ」の意味・読み・例文・類語

おしみなくあいはうばうをしみなくアイはうばふ【惜みなく愛は奪ふ】

  1. 評論。有島武郎著。大正六年(一九一七)初稿発表、同九年刊。人間生活の中で、自己本然の要求からなる「本能的生活」を「愛」とし、この愛の本能により、外部から働きかけられる「習性的生活」や「知的生活」を奪いとるとき、人間的自由が実現すると説く。

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世界大百科事典(旧版)内の惜みなく愛は奪ふの言及

【有島武郎】より

…16年妻と父の死を契機に本格的に文学にうちこむようになり,《カインの末裔》(1917),《生れ出づる悩み》《迷路》(ともに1918)など数多くの作を発表し,一躍文壇の人気作家となった。19年《或る女のグリンプス》を改稿して前編とし,後編を書き下ろして代表作《或る女》を完成し,続いて20年,独自の生命哲学《惜みなく愛は奪ふ》の決定稿を発表し,彼の文学の頂点をなす仕事を果たした。以後創作力が衰え,長編《星座》(1922)も中絶するが,ロシア革命後の歴史状況にあって有産階級の知識人がいかに生きるかを真摯(しんし)に苦悩した〈宣言一つ〉を22年に発表し,また,その年に北海道の有島農場を解放したりして話題を呼んだ。…

※「惜みなく愛は奪ふ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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