慶能塚(読み)けいのうづか

日本歴史地名大系 「慶能塚」の解説

慶能塚
けいのうづか

[現在地名]美山町大字大野

菅原道真の弟、慶能法師の墓と伝える。伝えによると、慶能が延喜元年(九〇一)大野おおの村に潜住し、のち還俗して野々村頼房と称し野野村ののむら庄三〇余ヵ村を支配、天暦三年(九四九)九月当地で没した。里民らが大野堂の傍らに葬り慶能塚と称したという。明治六年(一八七三)塚上の大楓樹を伐採し土を除去したところ人骨を発見したという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の慶能塚の言及

【美山[町]】より

…由良川上流域は,允恭天皇の皇子木梨軽皇子(きなしのかるのみこ)が開いたという伝承があり,宮脇の道祖神社は皇子をまつる。また菅原道真の弟という慶能法師が隠棲したとの伝えもあり,大野には慶能塚(けいのうづか)がある。川合の諏訪神社で行われる15年ごとの大祭には,風流(ふりゆう)踊の流れをくむ振踊などが奉納される。…

※「慶能塚」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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