成済ます(読み)ナリスマス

デジタル大辞泉 「成済ます」の意味・読み・例文・類語

なり‐すま・す【成(り)済ます】

[動サ五(四)]
すっかりそのものになる。
「『婦人の鑑』の中の女に自分も―・した気がして」〈白鳥泥人形
本当にそのものであるようなふりをする。「医者に―・す」

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精選版 日本国語大辞典 「成済ます」の意味・読み・例文・類語

なり‐すま・す【成済】

  1. 〘 自動詞 サ行五(四) 〙
  2. あるものに、すっかりなりきる。また、ある別の人になったふりをする。
    1. [初出の実例]「中々の事じゃ、わがむこになりすまひて、あのかほは、はづかしうもなひか」(出典:虎明本狂言・樽聟(室町末‐近世初))
  3. 物事が仕上がる。完成する。
    1. [初出の実例]「具獄と云はなりすまいたる成案でこそあれぞ」(出典:漢書列伝竺桃抄(1458‐60)張湯第二九)

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