所定外労働時間(読み)しょていがいろうどうじかん(その他表記)overtime working hours

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「所定外労働時間」の意味・わかりやすい解説

所定外労働時間
しょていがいろうどうじかん
overtime working hours

残業休日出勤に要する実労働時間。所定外労働時間は景気動向を敏感に反映する。これは企業が景気の拡大に対応する場合,まず残業の増加により対応し,しかる後に雇用を増加させるという傾向があるためであり,逆に,景気が悪くなった場合には,生産活動が減少するため残業は減少する。このため景気の動向を見る指標として用いられることが多い。また,日本の所定外時間は欧米諸国と比べて長くなっているが,この理由としては,労働投入量の調整をまず労働時間で対応することのほか,所定外労働の法定割増率が 25%であり,追加労働を行なう場合,新規雇用と比べて所定外労働のほうが割安となることなどがある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む