手を上げる(読み)テヲアゲル

デジタル大辞泉 「手を上げる」の意味・読み・例文・類語

・げる

降参する。「攻めたてられて思わず―・げる」
なぐろうとして手を振り上げる。乱暴をはたらく。「親に向かって―・げる」
腕前技量が進歩する。上達する。「ゴルフの―・げる」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「手を上げる」の意味・読み・例文・類語

て【手】 を 上(あ)げる

  1. 下げていた手、または平伏して突いていた手を元の位置にもどす。
    1. [初出の実例]「俄の慇懃迷惑致す、ちとお手をあげられい」(出典:雲形本狂言・二千石(室町末‐近世初))
  2. 降参する。屈服する。白状する。また、閉口して投げ出す。
    1. [初出の実例]「他村の民は上から茶を権せられたほどに利利を失て手をあげたぞ」(出典:玉塵抄(1563)五四)
  3. 殴ろうとして拳(こぶし)を振りあげる。ぶつなどの乱暴をする。
    1. [初出の実例]「はじめから国手(せんせい)の身体に向うて手を挙げうとは思はんのですけれど」(出典日本橋(1914)〈泉鏡花〉五七)
  4. 飲酒量を増やす。
    1. [初出の実例]「道楽のメナダ釣りにさへ、愚癡が多くなり、それを消す為に呑んだ酒が、だんだん手をあげて」(出典:仕立屋マリ子の半生(1928)〈十一谷義三郎〉二)
  5. 賛成する。同意する。
    1. [初出の実例]「大がいの人が今日の情勢の下にあっては、後の方に手をあげるだろう」(出典:文学と政治のあいだ(1947)〈杉浦明平〉)

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