どう‐らく ダウ‥【道楽】
〘名〙
① 仏語。仏道修行によって得たさとりのたのしみ。法悦の
境界。
※
法華義疏(7C前)一「何不
二未発衆生令
一レ生
二道楽
一、猶使
二迷惑
一也」 〔阿育王経‐八〕
② 本職以外の道にふけり楽しむこと。
趣味として、ある
事柄を楽しむこと。また、ものずきであること。その人。
好事家(こうずか)。
※雑俳・よざくら(1706)「
年寄がくれば道楽一騎落」
※
暑中休暇(1892)〈巖谷小波〉四「今時の小学生徒には、ちと珍らしい道楽
(ドウラク)であった」
③
品行が悪いこと。身持ちがよくないこと。だらしがないこと。特に、酒色や
博打などの
遊興にふけり、おぼれてしまうこと。
放蕩をすること。また、その人。道楽者。放蕩者。
※談義本・地獄楽日記(1755)三「一人の道楽らしき
坊主」
※くれの廿八日(1898)〈
内田魯庵〉二「其上に御酒は召上らず、お蕩楽
(ダウラク)を遊ばすぢゃなし」
④ とんでもないこと。なみはずれていること。
※
物類称呼(1775)五「方外なる物を
関東にて、だうらくと云」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「道楽」の意味・読み・例文・類語
みち‐がく【道楽】
雅楽の演奏形式の一。行列をつくって歩きながら奏せられるもので、行幸・大葬・神幸などのときに行われる。
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出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例
世界大百科事典(旧版)内の道楽の言及
【雅楽】より
…大太鼓はまた特に壮麗な火焰飾をもつことから,火焰太鼓ともよばれる。このほか,歩きながら演奏する道楽(みちがく)や竜頭鷁首(りようとうげきしゆ)の舟上で演奏する舟楽(ふながく)といった特殊な演奏形式のために工夫されたものもある。神道系祭式芸能と催馬楽とで歌の主唱者がうけもつ[笏拍子](しやくびようし)も打楽器であるが,ふつうはこれを〈打ちもの〉とはいわない。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」