道楽(読み)ドウラク

デジタル大辞泉 「道楽」の意味・読み・例文・類語

どう‐らく〔ダウ‐〕【道楽】

本業以外のことに熱中して楽しむこと。趣味として楽しむこと。また、その楽しみ。「食い道楽」「着道楽
酒色・ばくちなどにふけること。また、その人。「道楽で身をもちくずす」「道楽息子」
[類語](1趣味多趣味無趣味遊びマニアック病的クレージーいかれる神経質凝り性モノマニアモノマニアック偏執狂執念深いアブノーマル異常異様狂的ディレッタント物好き酔狂好事家こうずかおたく狂い気違いマニアつうこだわりこだわるれ者凝り屋執拗しつようしつこいサブカルチャー物見高い物好きしゃ好事数寄すき悪趣味好奇好奇心新しがり新しがり屋新し物好き初物食い心寄せ好き好き気に入りお気に入り好み嗜好しこう同好横好き愛惜愛好のぞのぞき見のぞき見るのぞき込む盗み見るうかが透き見野次馬野次馬根性興味本位興味津津しんしんの目たかの目目を輝かす目を奪われる見る目ぐ鼻ぎ回る助平根性物珍しい/(2放蕩遊蕩淫蕩遊興遊楽豪遊清遊

みち‐がく【道楽】

雅楽の演奏形式の一。行列をつくって歩きながら奏せられるもので、行幸・大葬・神幸などのときに行われる。

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精選版 日本国語大辞典 「道楽」の意味・読み・例文・類語

どう‐らくダウ‥【道楽】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 仏語。仏道修行によって得たさとりのたのしみ。法悦の境界。
    1. [初出の実例]「何不未発衆生令一レ道楽、猶使迷惑也」(出典法華義疏(7C前)一)
    2. [その他の文献]〔阿育王経‐八〕
  3. 本職以外の道にふけり楽しむこと。趣味として、ある事柄を楽しむこと。また、ものずきであること。その人。好事家(こうずか)
    1. [初出の実例]「年寄がくれば道楽一騎落」(出典:雑俳・よざくら(1706))
    2. 「今時の小学生徒には、ちと珍らしい道楽(ドウラク)であった」(出典:暑中休暇(1892)〈巖谷小波〉四)
  4. 品行が悪いこと。身持ちがよくないこと。だらしがないこと。特に、酒色や博打などの遊興にふけり、おぼれてしまうこと。放蕩をすること。また、その人。道楽者。放蕩者。
    1. [初出の実例]「一人の道楽らしき坊主」(出典:談義本・地獄楽日記(1755)三)
    2. 「其上に御酒は召上らず、お蕩楽(ダウラク)を遊ばすぢゃなし」(出典:くれの廿八日(1898)〈内田魯庵〉二)
  5. とんでもないこと。なみはずれていること。
    1. [初出の実例]「方外なる物を 関東にて、だうらくと云」(出典:物類称呼(1775)五)

みち‐がく【道楽】

  1. 〘 名詞 〙 雅楽の演奏形式の一つ。行幸・大葬・神幸の時などに使われる。振鼓(ふりつづみ)壱鼓(いっこ)をたずさえた左右楽人先頭に、担太鼓担鉦鼓で、歩きながら奏でられる。
    1. [初出の実例]「数多の官女が道楽(ミチガク)に、君の機嫌を鳥申」(出典:浄瑠璃妹背山婦女庭訓(1771)道行)

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「道楽」の解説

道楽 どうらく

楽道楽(らく-どうらく)

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世界大百科事典(旧版)内の道楽の言及

【雅楽】より

…大太鼓はまた特に壮麗な火焰飾をもつことから,火焰太鼓ともよばれる。このほか,歩きながら演奏する道楽(みちがく)や竜頭鷁首(りようとうげきしゆ)の舟上で演奏する舟楽(ふながく)といった特殊な演奏形式のために工夫されたものもある。神道系祭式芸能と催馬楽とで歌の主唱者がうけもつ笏拍子(しやくびようし)も打楽器であるが,ふつうはこれを〈打ちもの〉とはいわない。…

※「道楽」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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