打明(読み)うちあかす

精選版 日本国語大辞典 「打明」の意味・読み・例文・類語

うち‐あか・す【打明】

〘他サ四〙
① 打って夜を明かす。一晩じゅう打つ。
(イ) 鼓・太鼓などを打って夜を明かす。
仮名草子仁勢物語(1639‐40頃)下「打あかす油の銭にまどひにき下手上手とはこよひさだめよ」
(ロ) 碁・双六・賭博などして夜を明かす。
② (「うち」は接頭語) 夜を明かす。
狂歌・狂歌餠月夜(1740)「我を吹かやよ郭公づんとやれ打あかしても聞ぬ一声」
③ (「うち」は接頭語) 包み隠さないで話す。打ち明ける。
※狂歌・狂歌乗合船(1730)「かけごなき賤が心の白黒をせめてのこうに打あかしたや」

うち‐あけ【打明】

〘名〙 (「うち」は接頭語)
① すっかり開いていること。また、その様子
※開化評林(1875)〈岡部啓五郎編〉明治六年「材木多き国は日本製の四方打明にて、寒暑渉り易に若くなし」
政基公旅引付‐文亀三年(1503)一〇月一七日「去打明国衆二三十人押寄て」
③ 包み隠さず話すこと。
浮世草子・人倫糸屑(1688)侫人「我方から打あけにして、かくすべき事もかくさず」

ぶっちゃ・ける【打明】

〘他カ下一〙 「ぶちあける(打明)」を強めていう語。
※神野推理氏の華麗な冒険(1977)〈小林信彦災厄の島「ぶっちゃけてしまいますが、ムノー、デクノボーは沢野の方でさあ」

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