技術導入(読み)ぎじゅつどうにゅう(英語表記)technical induction

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「技術導入」の意味・わかりやすい解説

技術導入
ぎじゅつどうにゅう
technical induction

資本輸入の一形態で,諸外国の進んだ技術特許ノーハウなどを輸入すること。第2次世界大戦後の日本経済の特徴の1つは外資導入,なかでも技術導入の盛行であった。たとえば 1955年から 69年の 15年間に1万 2272件,金額で 21億ドルの技術導入が行われた。契約外国為替及び外国貿易法 (外為法) の規制を受ける (→技術導入契約 ) 。近年では,日本が技術大国となったため,日本企業が外国企業に対して技術を提供することも多くなっている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の技術導入の言及

【技術革新】より

…ただ日本の場合,最初の革新が産業の内部から生みだされるよりも,外国で完成されていた新技術の大量導入によってひきおこされたという点が,これまでの例ときわだって異なっている。敗戦でどん底に陥った産業活動が回復し,戦前の生産水準の最高をこえたのは1952年であるが,ちょうどそのころから外資に関する法律(外資法)の助けもあり,欧米に対し大幅に差をつけられた技術の遅れをとりもどすため,集中的な技術導入への努力が始まった。ナイロン,ポリエステル,アクリルなどの合成繊維,塩化ビニル,ポリエチレンその他のプラスチック,テレビ,トランジスター・ラジオ,洗濯機,冷蔵庫などの電機製品,こうした新商品群はすべて何らかの技術導入と結びついて生まれているが,大衆の好みにも受け入れられ急速に市場を拡大しながら活発な成長をひきおこした。…

【技術提携】より

…当事者間に継続的な関係が成立するためには,技術自体はこれを供与する企業の手に留保しながら,相手の企業に対してその実施権を設定することが必要だからである。 日本企業と外国企業の技術提携は1960年代前半に急増したが,そのほとんどが外国企業からの技術導入を内容としていた。60年代~70年代初頭の高度成長の原動力は,民間における旺盛な設備投資であり,その契機をなしたのは技術革新であった。…

※「技術導入」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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